国後島の島影 提供:KADOKAWA
北方領土問題の解決に向けプーチンと首脳会談を27回も重ねた安倍晋三。しかし、2018年11月に行われた日露首脳会談で、国後、択捉の両島の返還を事実上断念するという大幅な“譲歩案”をロシア側に示してしまう。これに対し、北方領土元島民の三上は怒りをあらわにする。三上の危惧する、安倍の「致命的な誤り」とは?※本稿は、毎日新聞社会部根室記者の本間浩昭『見えない壁 北方四島の記憶』(KADOKAWA)の一部を抜粋・編集したものです。
安倍の大幅な譲歩案に
元島民が抱いた危機感
ロシアによるウクライナ侵攻で日露の外交交渉が行き詰まる中、日本はどのような戦略の下、北方領土問題を解決すれば良いのだろうか。外交官や政治家、研究者らが長年、返還される島の数や面積などによる解決策を探ってきたが、当事者である元島民や後継者からの提案は、意外と少ない。
そんな中で、択捉島出身の三上洋一は戦後しばらくソビエト国民と生活を共にした元島民ならではの視点から、日露双方の「相場観」が一致するような形の解決策を提唱する。
2006年のビザなし渡航で三上洋一が訪れた択捉島の留別(るべつ)川。三上が踏みしめているコンクリートは、旧留別橋の橋げた。後方の橋はソ連が架けた戦車も通れる鉄橋 提供:三上氏







