効率重視のマネジメントで
巻き起こる現場の混乱

「変化の激しい時代」においてお客様の変化する要求に合わせようとすると「工程の組み換えが頻繁に起きる」ことになる。すると他のスケジュールが後回しになるので「納期遅れが頻発する」ようになる。

 それに加えて、「過剰在庫」の管理や、「工程間の仕掛品が増える」と、余計な仕事が増えて「現場は常にバタバタと忙しい」状態となる。そして、工場は混乱し、「人手不足」が慢性化し、「キャパシティ不足」と現場が思うのも仕方がない。

 これはまさに『ザ・ゴール』で描かれた世界である。「人手不足」や「キャパシティ不足」などのうわべの症状に気を取られ、何とかするために、高価な最新鋭のロボットを導入し、さらなる高効率を目指しても現場の混乱は収まらないどころか、さらに混乱を増すことになるのは言うまでもない。なぜならば肝心の根本問題には手をつけていないからである。

図表:まとめて作ると流れが悪くなる同書より転載

高スペックなロボットの投入も
増員も全く意味がない

 本当の根本原因をたどると、1ページの「効率重視の罠」の図の下部に示されているように、効率重視のマネジメントであるのは明らか。「まとめて作ると効率が上がる」と考えて「各ワークセンターの稼働を最大にする計画を立てる」限り、人手を増やしたり、最新鋭のロボットを導入しても、さらに今はいらない無駄なものを作り続ける悪循環につながるだけである。この状況を放置すると、ますます資金繰りが厳しくなり、経営危機に陥ることになるのは言うまでもない。