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整備新幹線の「貸付料」を巡り、国土交通省とJR東日本との対立姿勢が明確になりつつある。焦点は、35年前に交わした「31年目以降は貸付料の算定方法を改める」との行政契約だ。国とJRの解釈が食い違う「根本原因」とは。(鉄道ジャーナリスト 枝久保達也)
整備新幹線の貸付料めぐり
JR東と国交省の対決姿勢が明確に
11月24日付「JRが払う『整備新幹線の貸付料』なぜ見直し議論?見えてきた『3つの論点』とは」で報じたように、国土交通省は12月11日に「今後の整備新幹線の貸付のあり方に関する小委員会」の第2回小委員会を開催し、JR東日本にヒアリングを実施した。
12月12日付けFNNプライムオンラインは、JR東日本が「開業から31年目以降の貸付料は最低限の金額に留まるとした従来の主張を繰り返しました」として、貸付期間の維持や貸付料の増額を狙う国交省との対決姿勢が明確になったと報じた。
前回の記事を簡単に振り返っておこう。整備新幹線は公共事業として、国交省管轄の独立行政法人である鉄道・運輸機構が建設主体、JR各社が営業主体となる上下分離方式で整備されている。
JRの支払う貸付料は、新幹線開業で得られる収益と、並行在来線の経営分離による収支改善(赤字減少)を足した「受益」の範囲内で決定される。貸付料は開業から30年定額となっているが、31年目以降の取り扱いは決まっていなかった。
筆者は記事で、小委員会には「大規模改修の費用負担」「受益の算定方法」「JR東日本と運輸省(当時)の行政契約」の3つの論点があると述べた。ヒアリングで明らかになった行政契約の内容とJR東日本の見解について、同社のグループ経営戦略本部経営企画部門整備新幹線等調整ユニットへの取材をもとに解説したい。







