一方、「自己研鑽」は、教員が自分で選んで参加する土日や長期休暇中のセミナー等があたると考えられます。ただし、「修養」にしても「自己研鑽」にしても意識的に使用された馴染みのある用語ではありません。

 公的機関が実施する研修への参加(出席)は、労働時間内で管理職からの出張命令のもと旅費支給と参加費無料が原則となっているのに対して、「自己研鑽」は労働時間外(土日・有給休暇)に交通費も含めて自費での参加が当然となっています。

初任者教員が参加する
初任者研修は大きな負担に

 医師の「自己研鑽」をめぐって厚生労働省が出した通知(監督下にあるかどうか)をふまえれば、その形に則って整理されているとも考えられます。

 しかし、受講しなければ免許が「失効」してしまう免許更新講習は、土日・長期休暇中に交通費も受講料(30時間3万円程度)も自己負担でした。実際に大学教員として実施側にいた私にとっては「不可思議」なグレーゾーンというほかありませんでした。結果的に、およそ10年実施しただけで廃止になったのは当然でしょう。

 そして、初任者教員に対しては、教育公務員特例法で定められた初任者研修(*1)があり、それがかなりの負担になっています。現在では、1年目だけに集中することのないように2ー3年目にも分散して行われるようになりました(土屋、2022)。

*1 教育公務員特例法(初任者研修)
第二十三条 公立の小学校等の教諭等の研修実施者は、当該教諭等(臨時的に任用された者その他の政令で定める者を除く。)に対して、その採用(現に教諭等の職以外の職に任命されている者を教諭等の職に任命する場合を含む。)の日から一年間の教諭又は保育教諭の職務の遂行に必要な事項に関する実践的な研修(次項において「初任者研修」という。)を実施しなければならない。

2 指導助言者は、初任者研修を受ける者(次項において「初任者」という。)の所属する学校の副校長、教頭、主幹教諭(養護又は栄養の指導及び管理をつかさどる主幹教諭を除く。)、指導教諭、教諭、主幹保育教諭、指導保育教諭、保育教諭又は講師のうちから、指導教員を命じるものとする。

3 指導教員は、初任者に対して教諭又は保育教諭の職務の遂行に必要な事項について指導及び助言を行うものとする。