そりゃBYDが注目されるわけだ…長澤まさみCMとイオン展示会、最新モデル試乗でわかった“したたか戦略”BYDの日本でのCMキャラクターを務める長澤まさみさん

何かと注目される中国のEVメーカーBYD。なぜCMに長澤まさみさんを起用したのか、イオンでクルマを売るという報道の真偽を取材しました。最新モデルを試乗して分かった、BYDを買うのに向いている人とは?(モータージャーナリスト/安全運転インストラクター 諸星陽一)

なぜ長澤まさみを起用した?
BYDにまつわる3つの疑問

 最近の自動車界隈のウェブニュースで、「残クレ・アルファード」(残価設定型ローンでトヨタ自動車のアルファードを買うこと)と同じくらい注目されているのが、中国の電気自動車(EV)メーカー、BYDではないでしょうか。

 日本進出は2005年。BYD Japanは当初、EVバスを販売していました。それが23年にミドルサイズのSUV のEV「ATTO3」(アットスリー)を発売。その後、小型EVの「DOLPHIN(ドルフィン)」、セダンEVの「SEAL(シール)」、クロスオーバーSUVのEV「SEALION 7(シーライオンセブン)」と次々と新モデルを発売しています。

 25年のジャパン モビリティ ショーでは、日本市場向けに開発した軽スーパーハイトワゴンEVの「Racco(ラッコ)」を発表。26年夏に発売予定で、スズキやダイハツ工業が牛耳る日本の軽市場を「脅かす存在」などと一部で報道されています。

 何より注目されるきっかけとなったのは、24年から始まったCMでしょう。女優の長澤まさみさんが、「ありかも、BYD!」と笑顔で伝える広告は、非常にインパクトがあります。なぜ中国企業のBYDが、日本の国民的女優である長澤まさみさんをキャラクターに起用したのでしょうか?

 また、25年にはBYDが「イオンで売る」という一部報道がありました。これは誤報ですが、イオンなどのショッピングモールを活用した「出張展示会」は積極的に行っています。どんな狙いがあるのでしょうか?

 日本人がBYDに対して懸念しているのは、「中国車である」ということでしょう。単に中国製品は嫌い・避けたいという人や、日本車に乗りたいという人。クルマはやっぱり欧州車という人、アメ車ファン……そういう人は選択肢に入らなくて当たり前です。では、どんな人がBYDを買うのに向いているのでしょうか?