令和へと時代が進み
昼寝の印象にも変化

 私自身、それほど度胸があるタイプではありません。そのため、常駐先のビル内にある下の階のトイレに移動し、そこで仮眠を取ることが日常茶飯事でした。決して理想的な環境とはいえませんが、トイレで15分間座って目を閉じるだけでも、眠気による思考停止状態は驚くほど改善されたのです。

 忙しさで思考力が低下しているときこそ、昼間の貴重な隙間時間は昼寝に充てるべきだと考えています。私が新人の頃には「昼休みを60分丸々取るなら、昼食は片手で食べられるパンかおにぎりにして、食事中も手を動かし続けろ」などと言われることもありました。しかし令和の現在、職場環境は格段に寛容になってきているように感じます。

 昼休みが規定の60分を超えない範囲であれば、自席であろうと、トイレであろうと、外の公園のベンチであろうと、15分程度の昼寝は何ら問題ないはずです。それによって午後のパフォーマンスが向上するのであれば、なおさら理にかなった行動といえるでしょう。

第2の難所:短時間での入眠の困難さ

 もう1つの課題は、限られた時間での入眠の難しさです。幸い私の場合、目を閉じれば大抵5分程度で眠りに落ちることができます。とはいえ、月に数回は20分間目を閉じ続けても眠れない日があるのも事実です。

 これは当然のことかもしれません。昼間は周囲の騒音が絶えず、直前まで大量の情報をPCやスマホから浴び続けているからです。夜間と比較して、昼の入眠はどうしても困難になりがちなのです。

 では、入眠できなければ昼寝は無意味なのでしょうか。答えは「NO」です。目を閉じて安静にするだけでも、十分な効果が期待できるのです。

 国際医療福祉大学が行った「脳疲労と脳血流量の関係性」に関する研究では、興味深い結果が示されています(※2)。

1 暗所で目を閉じて安静にする

2 ガムを噛む

3 アロマセラピー

(※2)今泉敦美ほか(2016)「脳疲労と脳血流量の関係性」