という3つの方法を比較したところ、脳の疲労回復に最も効果があったのは1の「暗所で目を閉じて安静にする」だったのです。

 実際、私もハンカチで目を覆って10分間の休憩を取ることがよくあります。その間はPCやスマホからのブルーライトや情報がすべて遮断されるため、それだけでも脳の疲労感が明らかに軽減される実感があります。

 眠れなくても、目を閉じて静かに過ごす時間そのものに価値がある。これを理解しておけば、昼寝への心理的ハードルも下がり、より気軽に実践できるようになるはずです。

散歩によって得られる
さまざまなメリット

【2】20分の散歩をする

 もう1つの習慣として、晴れていて体調がよいときには、20分ほどの軽い散歩に出かけるようにしています。出社している日は近くのセブン-イレブンにコーヒーを買いに向かったり、自宅で作業している際は近所の植物園まで足を伸ばしたりしていますが、この20分という時間の散歩が本当に心地よく感じられるのです。

 実際のところ、散歩をすることで得られるポジティブな効果は多岐にわたります。

 第1に挙げられるのは、身体の健康面でのメリットです。

 例えば、食後に15分ほど歩くことで血糖値のピークが緩やかになり、短期的には昼食後の眠気を抑える効果があります。

 さらに中長期的な視点で見ると、糖尿病や動脈硬化などのリスク抑制にもつながるでしょう(※3)。WHOによって「週150分の歩行」が推奨されていますが、毎日20分歩くだけでもこの基準値に近づくことが可能になります。

 第2に、メンタルヘルスやストレス緩和の側面でも大きな効果が期待できます。

 例えば午前中の会議で腹立たしい出来事があったとしても、木々や花壇を眺めながら20分ほど散歩をしていると、「自分はちっぽけなことに腹を立てているな」と、苛立っている自分を客観視してリラックスできるようになります。

(※3)Alessio Bellini, et al.(2024)Exercise prescription for postprandial glycemic management.