「貯金ゼロで死ぬ」生き方の
意外なデメリットとは?

 ですが、「死ぬときに貯金をゼロにする」という生き方は、一見理にかなっているようにも思える反面、大きなリスクも伴います。ここからは、そうしたメリットとデメリットを整理してみます。

・メリット:健康寿命がくる前にお金を経験に変えることができる

 死ぬときに貯金をゼロにする最大のメリットは、まだ体が動く元気なうちに、自分が好きなことにお金を投じて人生を楽しめることです。

 貯金通帳の数字を思い出に変換しないと、数字のままでは何の意味もありません。そのお金を経験に変えるタイミングを早めることで、人生の満足度は飛躍的に高まると言えるでしょう。

・デメリット:長生きすることが「リスク」になる

 お金は経験や楽しみのためだけでなく、生活を維持するためにも必要なものです。その観点から見ると、ある程度の資産を築き、経済的に余裕のある人でなければ、この生き方を享受しにくいのは確かです。 

 一方で、十分な資産を築いた人にとっても、「いつ亡くなるか分からない」という懸念がつきまといます。

 たとえば、90歳で資産が尽きる計画を立てていたとしても、100歳まで生きれば、その10年間の生活費に加え、増大する医療費や介護費をどう賄うのかという問題が生じます。

 この将来の不確実性こそが、「死ぬときに貯金ゼロ」という考え方の最大のデメリットだと言えるでしょう。

 では、ある程度資産を作った人が、「死ぬときに貯金ゼロ」に向けてお金を使うにあたって、最も大切なことは何でしょうか。