移動中、エレベーターの中…
目の前の「1分」を逃さない
こうした成果やライフスタイルを聞くと、「特別な才能があるからできるんだろう」と思われるかもしれません。
しかし、種明かしをしてしまえば、答えは非常にシンプルです。私は、誰もが持っている「1分」という時間を、少しだけ違うルールで運用しているに過ぎません。
たとえば、私は多忙な経営の合間を縫って大学院に通い、MBAを取得し、さらに脳科学の研究論文を発表しました。「いつ勉強していたのか」と聞かれますが、机に向かって何時間も勉強したわけではありません。
使ったのは、移動中のタクシーを待つ1分、エレベーターが来るまでの1分、次の会議が始まるまでの1分です。人は「さあ、勉強するぞ」と意気込むと、脳が抵抗を感じて後回しにしてしまいます。しかし、「1分だけ教科書を開く」だけなら、脳は抵抗を感じません。
そして、脳科学的にも、一度作業を始めると、側坐核が刺激され、集中力が続くことがわかっています。
『人生が劇的に変わる「1分」の使い方』(上岡正明、朝日新聞出版)
私はポケットに常に論文や本を忍ばせ、1分のスキマができるたびに「数行だけ読む」ことを繰り返しました。この1分の積み重ねが、結果として学位や専門知識という大きな資産に変わったのです。
10億円の資産を築いた株式投資や、4社の会社経営においても、私は「1分」を重視しています。それは「即断即決」の1分です。
投資において、チャートの形状やニュースを見て「どうしようか」と迷っている間に、利益の機会は失われます。私は事前にルールを決め、条件に合致すれば1分以内にエントリーし、1分以内に損切りなどの判断を下します。
ビジネスも同様です。YouTubeの企画も執筆のアイデアも、思いついたその「1分」でスマホにメモを残します。後でやろうと考えた瞬間、そのアイデアは鮮度を失い、消えてしまうからです。登録者36万人のYouTubeも、累計100万部超の著書も、すべてはこの「瞬間の1分」を逃さなかった結果です。







