
資格取得を目指す社会人が挫折する大きな理由、それは勉強時間が取れないことだ。塾生の偏差値を短期間で爆上げして難関大学に合格させることで知られる個別指導型予備校、篠原塾塾長の篠原好氏は、「応用情報技術者」「危険物取扱者(甲種)」などの国家資格や「英語検定準1級」「数学検定準1級」「日商簿記検定」「ワインエキスパート」など、さまざまな資格ホルダーでもある。特集『40歳・50歳・60歳から人生を一新! 資格&学歴 裏ワザ大全』の#4では、そんな篠原氏が編み出した、難関資格に挑戦できる「1日30分」勉強法を伝授する。
1日30分の勉強を甘く見てはいけない!
脳科学と行動心理学に即した篠原流勉強法とは?
「資格を取りたい」「キャリアアップを目指したい」――。そう思いながらも、仕事が終わるのはいつも夜遅く。帰宅すれば疲れ切っていて、とても勉強に手が付かない……。そんな悩みはないだろうか?

特に30代から50代までの働き盛り世代は、責任ある仕事に加え、家庭や子育ての負担も重なる。筆者は、学生時代に「応用情報技術者」や「日商簿記検定」を取得し、社会人になってからも「英語検定準1級」「数学検定準1級」「危険物取扱者(甲種)」「ワインエキスパート」などさまざまな資格を取ってきたが、限られた時間の中で、どうすれば勉強を継続できるのかについて、常に頭を悩ませてきた。試行錯誤の末、たどり着いたポイントは「1日30分でいい」と割り切り、脳科学と行動心理学に即した「続けられる仕組み」を作ることだ。
読者の中には、「わずか1日30分で何ができるのか?」と、いぶかしむ方もいるかもしれない。しかし、脳科学的に「30分」というのは集中力が持続しやすい、極めて合理的な「勉強時間」なのだ。人間の脳(特に中高年以降)は、長時間集中することは苦手であり、むしろ「30分だけ」と割り切ることで集中できる。
そして、たった1日30分でも、1週間で3.5時間、1カ月間で15時間、半年間で90時間に達する。もし「ぶっ続けで90時間勉強しろ」と言われたならば気がめいるが、「1日30分」なら精神的なハードルは一気に下がる。つまり、勉強は「量」ではなく、「習慣」として“設計”することで、日常の中で勉強時間を確保することができるのである。では、次ページから早速、筆者が実践する1日30分勉強法を具体的に伝授しよう。