仕事ができる人は任せるのがうまい?

業務効率化や時短、生産性向上の視点で考えると、どうしても単純作業や人に任せられる仕事は誰か他の人に任せるという発想になりがちです。

たしかにそれも必要かもしれません。

でも、単に仕事を人に任せれば「仕事ができる人」になるかというと、そうではありません。

むしろ逆です。

実際、仕事を右から左に受け流しているだけの人は、仕事ができる人とは思われないでしょう。自分は何もせず人に任せてばかりの人は反感を食らい、逆に評価を下げてしまうと思います。

ここに仕事ができる人が共通して持っていた、重要な認識があります。

仕事ができる人=相手の負荷を減らせる人

結論を言うと、「仕事ができる人」とは、「相手の負荷を減らせる人です。

ぼくは3万人以上のビジネスパーソンを見てきました。業界はさまざまですが、仕事ができる人は例外なく「相手の負荷を減らすこと」を考えている人でした。

「相手の負荷を減らす」には、大きく分けて2つあります。

1つ目は「相手の脳内ストレスを減らすこと」、そして2つ目は「相手のタスクを肩代わりすること」です。

まずは、相手の脳内ストレスを減らせれば、「仕事ができる」と評価されます。

脳内ストレスとは「考えなきゃいけない」「理解しなければいけない」「覚えておかなければいけない」「伝えなければいけない」など、仕事をする上で脳にかかる負荷のことです。

嫌な思いをしているわけではないですが、考える・相手の話を理解する・大事なことを忘れずに覚えておくなどは、それなりに大変でエネルギーが必要です。

この脳にかかるストレスを減らしてくれる人は「仕事ができる」と評価されるのです。

話をわかりやすく整理して伝えたり、相手が動きやすいように整えたりしてあげられれば、相手の脳内ストレスが減ります。

また、あなたが締め切りを守り、段取りよく仕事を進めれば、相手はスケジュールどおりに進めることができ余計な気を遣わずに済みます。これも相手の脳内ストレスを減らすことになります。

逆に、延々と論点がズレた話をしたり、何度も同じ指摘をされてしまったり、言われないと行動できない人は、相手の脳内ストレスを増やしていることになります。だから「仕事ができない人」と思われてしまうわけです。

相手の負荷を軽くしてあげることを、本書では「相手の仕事を奪う」と表現します。

少し乱暴な言い回しに聞こえるかもしれませんが、自分から率先して肩代わりするという意味合いを込めて「奪う」と表現します。

では、ぼくらは誰の仕事を奪えばいいのでしょうか?