Photo:Chung Sung-Jun/gettyimages
高市早苗首相の英語力と外交力を分析します。一連の外遊デビューでは、英語が堪能だと思わせる場面は見えず、一部の立ち振る舞いには賛否両論ありました。しかし「陽キャ外交」「驚異のコミュ力」「関西のおばちゃん最強説」などと称賛されたのは、なぜでしょうか?注目すべきポイントを英語コーチングスクール経営の専門家が解説します。(トライズ 三木雄信)
「陽キャ外交」「驚異のコミュ力」
高市早苗首相の英語力を分析
「働いて働いて働いて参ります」「ワーク・ライフ・バランスという言葉を捨てます」などの大胆発言もあって、そのモーレツ働きぶりが注目されている高市早苗首相。直近では真夜中の3時に首相公邸で勉強会を行ったことが話題になりました。
そもそも高市氏は10月21日の首相就任後、26日にはASEAN(東南アジア諸国連合)関連首脳会議のためマレーシアへと旅立ち、28日には都内に戻ってトランプ米大統領と会談。30日からはAPEC(アジア太平洋経済協力)首脳会議で韓国に飛び、李在明大統領と会談、翌日には中国の習近平国家主席と会談するという超過密スケジュールをこなしました。
そのモーレツ働きぶりへの賛否は本稿では横に置きますが、一連の外遊デビューに関して対しての評判はおおむね上々でした。メディアや専門家の間では賛否両論あったものの、SNS上では「陽キャ外交」「驚異のコミュ力」「関西のおばちゃん最強説」などと称賛されました。そこで、高市首相の外遊を振り返り、英語力と外交力を分析してみましょう。
まず、ASEAN会議から。高市首相は約7分間あるスピーチの冒頭、約3分間は通訳を介さずに自ら英語で行いました。その様子はYouTubeをはじめ動画で拡散され、「日本初の女性首相が堂々たる英語スピーチをした!」と国内外で話題になりました。
内容の特徴から見ていきましょう。結論から言うと、よく練り上げられたスクリプト(原稿、台本)だなと思いました。最初にタイ王妃への追悼の意や、関係各所への謝辞などを一通り述べた後、こう切り出します。







