長尾氏を中心に進めてきた経営構造改革により「次の成長に向けた土台は整った。これからは経営フェーズを『実行』から『収穫』にシフトさせ、ヤマトグループを持続的な成長軌道に乗せることが私の使命だ」と述べ、そのためには「必要に応じて聖域なき軌道修正も行っていく」との考えを示した。

 具体的な戦略では、適正なプライシング戦略を徹底して収益を改善するとともに、宅急便事業で培ってきた顧客基盤を活かし、コントラクトロジスティクス(CL)事業やグローバル事業など宅急便以外の成長領域に経営資源を大胆に投入し、トップラインを引き上げていきたいとした。

コロナ禍以降に入社した
若いセールスドライバーには…

 また、「社員こそが資源だ」として人的資本経営をさらに強化していく姿勢を強調。「ヤマトグループの18万人の社員には磨けば光る無限のタレントがある。まさに全員経営によって価値創造企業への進化を目指したい」との抱負を述べた。

 特に宅急便のラストマイルを担うセールスドライバー(SD)について、「SDは本来、セールス(営業)も行うが、コロナ禍以降に入社した若いSDはこうした経験が浅くなっている。もう一度、SDのアイデンティティを取り戻すためのインナーキャンペーンも行っていく」と語った。

 櫻井氏はさらに、昨年4月に就任したヤマト運輸の阿波誠一社長との連携にも言及。「阿波社長は私よりも宅急便の現場における経験が長く、豊富な知見を持っている。それに対して、私はCL事業やグローバル事業をより長く経験している」と述べ、両者が連携することでグループ経営体制を強化していきたいとの意気込みを示した。

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