GDPで世界4位の日本を
インドが上回るのは来年以降か
インドの高成長継続に伴い、焦点となるのはドル建て名目GDPにおける日本との順位逆転である。2020年時点で日本のGDP規模はインドの約2倍であったが、この5年間でその差は急速に縮小した。
ドル建て名目GDPは、実質成長率、インフレ率、対ドル為替レートという3つの要素の合成で決まる。日本は、実質成長と物価がプラスであるものの、大幅な円安によって、過去5年間のドル建てGDPは、年平均2.9%減少した。一方、インドはルピー安が重荷となるものの、経済成長が優勢でドル建てで年平均9%の成長を維持した。
インド政府は、2025年12月に発表したプレスリリースで、IMFの世界見通し(2025年4月時点)に基づき「日本を抜き世界4位となった」と記した。しかし、2025年7-9月期の実績値では、依然として日本がインドを約10%(0.4兆ドル)上回っている。
経済規模が接近している局面では、成長速度よりも変動の激しい為替動向が順位に影響を及ぼす。仮に為替レートを足元の水準で固定し、成長率と物価の予測値で機械的に延長した場合、日印の経済規模が交差する時期は2027年となる。円がルピーより強くなる場合、さらにその時期は遅れる可能性が高い【2】。
【2】今後の逆転時期を左右するもう一つの要因として統計基準の改定の影響もある。日本は2025年12月の発表時に基準改定を実施。2025年7-9月期の名目GDPが旧基準より3.5%上方修正された。インドも2026年2月に新基準への切り替えを予定しており、その改定幅も逆転時期に影響する。









