つまり、「減税すれば景気が良くなるから膨張する社会保障なんてチョチョイのチョイだよ」とか「ザイム真理教の洗脳から目覚めれば、日本経済のポテンシャルはあるからあっという間に景気回復だよ」と威勢のいいことを叫んだところで、「いいね」が大量に届くのは国内どまりで、海の向こうでは「あらー、こりゃ完全に日本は壊れたな」と冷ややかな目で見られて終了するだけだ。
そのあまりに残酷な現実を浮かび上がらせているのが、海外メディアの相次ぐ「積極財政批判」であり、マーケットの「円安」「金利上昇」なのだ。
さて、ここまで話を聞くと、「この財務省に洗脳されたライターはどうにか積極財政をやめさせようと必死だな」と冷笑する人もいらっしゃるだろうが、実はそんなつもりはない。
日本人はもっと貧しくなるが
「消費減税」をやるべきワケ
むしろ、高市首相が「悲願」だという消費減税もやってみればいいし、為替変動に強い経済をつくるための国内投資を国民が支持するのなら、それもバンバン進めればいいとも思う。
先ほどから説明しているように、この積極財政からあまりいい結果は望めないと思う。「円」の価値は大きく毀損されるので、壊滅的な被害を受ける人々も出るし、多くの日本人は今よりも貧しくなるだろう。
ただ、そういうマイナスがあっても、日本の未来を考えると得難い「プラス」もある。それは壊滅的なダメージを受ける前に、日本国民が身をもって「今の日本で積極財政を進めた結果どうなるのか」ということを理解して、我々の子どもや孫世代に「記録」として遺すことができるということだ。
日本はこれから毎年90万人という和歌山県の人口と同じ数の国民が消えていく。GDPの7割を内需に依存する日本はかなり厳しい。
そこに加えて先ほども申し上げたように、社会保障給付費は170兆円近くまで膨れ上がるので、今の子どもたちが大人になったときの税負担や社会保険料はすさまじいものになってしまう。そんなタイミングで「積極財政で日本を強く」とか言ってバラマキを始めたら、本格的に日本は終わる。
つまり、未来の日本人がそんな愚かな判断を下さないように、我々の世代で積極財政についてきっちりと白黒つけておくのだ。







