製造工程はトップシークレット
“裂き心地”は発売当初から変わらず
さけるチーズの最大の売りは、何といってもあの特徴的な食感だろう。これは同社で長年培われてきた技術の結晶であり、製造工程はトップシークレットとなっている。社内でも限られた人間しか製造エリアに入ることができないという徹底ぶりだ。
実際、他社の類似商品と食べ比べると、チーズを裂く際のきめ細やかさと食感で明確な差を感じる。また、他社製品の中には海外産のチーズを使用しているものもあり、原料の違いも味わいに影響を与えているのだろう。
「さけるチーズならではの硬さと繊維性。この裂き心地は発売当初からほとんど変わりません。長く食べていただいている人ほど、実感してもらえているかなと思います。時代は変われど、今なお受け継がれているものです」と勝山氏は胸を張る。
この裂き心地こそが、46年間変わらぬブランドの核心なのだという。子どもの頃に食べた時の食感を、大人になっても覚えている。そして自分の子どもにも同じ体験をさせたいと思う。そのような世代を超えた共通体験を提供できるのは、一貫した品質があってこそだろう。
フレーバーの種類を
簡単には増やせないワケ
現在、さけるチーズのフレーバーは6種類。プレーン、スモーク味、ローストガーリック味、とうがらし味、バター醤油味、そしてコンソメ味だ。
しかし、ここまで増やすのに長い年月を要した。これには明確な理由がある。味をつけるのが技術的に極めて難しいのだという。
「香り付けや味付けはプロセスチーズと違って風味が飛びやすく、一定のおいしさを維持し続けるのが難しいのは商品開発上の課題です。ナチュラルチーズはどうしても風味劣化が早くなってしまう特徴がありますので、賞味期限まで品質を維持し続けられるかという点はハードルが非常に高い」と勝山氏は明かす。
プロセスチーズは加熱処理により乳酸菌の働きを止めているため、風味が安定しやすい。一方、ナチュラルチーズには生きた乳酸菌が含まれており、時間とともに風味が変化していく。さけるチーズの場合、あの独特の食感を保つためにはナチュラルチーズでなければならないが、同時に風味の安定性という課題と向き合わなければならないのだ。







