海なし県であるため、山梨県民は生まぐろへのあこがれが強かったのかもしれません。現代はスーパーに行けば全国どこでも生まぐろが買えますが、かつては貴重な食材だったと考えられます。

 山梨県の朝まぐろの習慣は、前日の夕食で食べたまぐろが残って、それをヅケにしたものを朝食べる家庭が多かったことから一般的になったようです。

 まぐろは血管を丈夫にするDHAやEPAが豊富です。しかも朝食べることで吸収率もアップするので、まぐろをよく食べる山梨県民に心筋梗塞が少ないというのは根拠の1つといえるかもしれません。その番組でぼくは、そのようにコメントしました。

脳梗塞の死亡率は
沖縄と東北で真逆の結果に

 同じく血管の病気である脳卒中はどうでしょう。脳卒中には脳梗塞や脳出血がありますが、脳梗塞の死亡率は沖縄県がもっとも少ないというデータがあります。

 これに対して、脳梗塞がもっとも多い、ワースト1位は秋田県、2位は山形県、3位は岩手県となっています(いずれも人口動態調査2016より)。

 北日本の寒冷地に脳梗塞が多いのは、塩分摂取量が多いからではないかといわれています。一方、ベスト1の沖縄県は、塩分摂取量がもっとも少ない県です(国民健康・栄養調査2016)。

 沖縄県では、抗酸化成分が豊富なシークワーサーやゴーヤー、島とうがらしといった食材がよく食べられています。また沖縄県では豚肉の角煮(ラフテー)もよく食べられています。ラフテーは肉の脂を落として作るので、高たんぱくなのに低脂肪。

 もちろん、沖縄県の1年を通して温暖な気候も、血管へのストレスが少ないと考えられ、脳梗塞死亡率の低下に影響している可能性があります。

青森県民の寿命が短いのは
クルマ社会による運動不足のせい?

 心筋梗塞や脳梗塞の要因は、糖尿病や高血圧、脂質異常症などの生活習慣病です。なかでも糖尿病は、心筋梗塞や脳梗塞のリスクを高めるだけでなく、目や腎臓などに合併症があらわれるので予防することが大切です。