私は、子どもにはお金よりも教育を与えることが親の大切な役目だと考えています。
でも、その役目は、子どもにきちんとした教育を受けさせた時点でもう十分に果たしたと言えるのではないでしょうか。ある程度の教育を終えたら、そこでいったん区切りをつけていい。親の役割はそこで終わってもいいと、私は思うのです。
また、本来は一人でも自信を持って生きていけるような人間に育てることが、親の最大の役目だと思っています。
私自身、発達障害の特性のようなものがあり、子ども時代は友だちもできにくく、周囲とはうまく合わせられませんでしたが、私の親はそんな私を変えようとすることはなく、「おまえは変わっているから、しっかり勉強して資格を取ったほうがいい」と導いてくれたことで、結果的には医師の資格を取ることができました。
また、親から「お前は頭がいいんだから、いじめた相手を勉強で見返してやりなさい」と言われて育ったことで、たとえ思い込みだったとしても、「自分は頭がいい」という自信を持つことができました。その自信が私にとっては大きな支えとなり、さまざまなことに挑戦する原動力になったのです。
お金があるからといって
幸せになれるとは限らない
私は自分の娘たちにも「これからの時代は、女の子だって自分で食べていけたほうがいいよ」と何度も話してきました。
たとえ運よくお金持ちの男性と結婚できたとしても、結婚がうまくいかなくなることもあるのだから、とにかく自分で食べていける力、自分で稼げる力をつけておくことが大事だと伝えてきました。
結果的に、上の子は弁護士に、下の子は医師になり、仕事も家庭もそれぞれ充実した毎日を送っているようです。
やはり大切なのは、子ども自身が「自分はこれで食べていける」「これには自信がある」と思えるような力や自信を身につけることだと思うのです。
そのために必要なのは、子どもや孫にお金を残すことではないはずです。







