識者が解説!
全方向矢印信号が設置されているワケ

 全方向矢印信号が設置されている一番の理由は、対向車と歩行者を完全に停止させることによって、大きな交差点における車両の流れを円滑にするためである。

赤信号なのに「全方向に矢印点灯」はなぜ?→識者が教える「青信号との違い」が目からウロコだった!Photo:PIXTA

 通常の青信号では、対向車を恐れて右折待ちをするクルマや、歩行者を避けながらの右左折を試みるクルマが発生するなど、交通が滞りやすい。

 一方、全方向矢印信号の場合は、赤信号と矢印が表示されて車両が走行している間、対向車線の信号は赤。歩行者用信号も赤である。この制御によって上記のような不都合を解消し、「対向車も歩行者もいない」状態を作り出すことで、渋滞や混雑を緩和しているのだ。

 また、「歩行者向け」と「車両向け」で青信号のタイミングを変えている歩車分離式の信号では、同じ進行方向でも「歩行者信号は赤のまま、車両用信号は青になる」時がある。

赤信号なのに「全方向に矢印点灯」はなぜ?→識者が教える「青信号との違い」が目からウロコだった!イラスト:PIXTA


 この際、歩行者が誤って「車道の青信号」を見て横断歩道を渡ってしまうこともあり得るので、事故の危険性が高まる。

 しかし全方向矢印信号の場合は、全方向の矢印が点灯して車両が走行している間、車両用信号・歩行者用信号はいずれも赤だ。このため歩行者が横断歩道上にいる可能性はほとんどなく、交通安全につながるのである。

 ドライバー側から見ると、横断歩道を渡る歩行者がいないか確認する負担が減るため、安全確認の難易度が下がり、運転中のストレスも低減される(それでも勘違いして横断したり、信号無視をしたりする歩行者がいないか確認する必要はあるが)。