矢印信号の盲点!
終了時黄信号を悪用するドライバーも

 ただし、全方向矢印信号も万能ではなく、抑止できないものもある。それは矢印信号の制御の悪用だ。

 矢印式信号機は基本的に、矢印が消えた後に一旦黄信号になり、そこから赤信号に変わる。

 右折信号から赤信号に変わる時(右折の矢印が消える時)、矢印が消えた後に一旦黄信号になり、そこから赤信号に変わる場面を見たことがある人も多いだろう。

赤信号なのに「全方向に矢印点灯」はなぜ?→識者が教える「青信号との違い」が目からウロコだった!Photo:PIXTA

 これは当然、右折の終了を示しているものだ。だが、矢印が消えて黄信号になったタイミングで、勝手に直進や左折を始めてしまうドライバーを見かけることがある。個々人の事情が分からないので限定するのは避けたいが、道路交通のルールを自分勝手に解釈するドライバーが増えている印象だ。

 これは法の抜け目を突いた運転ではなく、完全な法律違反だ。

 中には「狭い範囲内に複数の交差点や信号機が存在するため、他の信号と誤認した」と主張するドライバーがいるかもしれない。

 しかし、筆者が実際に遭遇した「矢印が消えた後の黄信号」を悪用しているケースでは、その多くが見通しの悪い交差点ではなく、表示を誤認するような状況でもなかった。

 交差する道路から進行してくる車両がいなかったから事なきを得たもの、もし交通事故を起こしてしまったら、責任が重くなるのは言うまでもないだろう。

 全方向矢印信号でも「矢印が消えた時に黄信号になる」という仕様は基本的に変わらないため、こうした危険運転を抑止できないという課題は残る。