実は、ディズニーリゾートの入園者数は2019年に過去最高の3256万人を記録してから、2025年には2756万人と15%、500万人も減っています。コロナ禍での業績不振を乗り越えて、来園者数は以前の水準を下回るものの、1人当たりの売上高が増加した結果、業績が改善したのです。
なぜディズニーリゾートのゲストはこのようにコストが急増しても、パークに通い続けるのでしょうか?
チケットシステムは複雑
ゲストに求められる難解なリソース管理
現在のディズニーのチケットシステムは複雑です。「定価」という概念はもはや存在しません。
入園券である「ワンデーパス(1日券)」は先述の通り変動価格制となっていて、混雑予想に合わせて段階的に価格が変動します。
例えば、2026年2月の料金は、平日8900円/土曜9900円/日曜9400円で、23(月)の天皇誕生日とあわせて連休になる21(土)、22(日)は1万900円と最高価格となっています。
加えて、入園後に購入が必要となるチケットもあります。特定アトラクションの時間指定ができる「ディズニー・プレミアアクセス(DPA)」では、1回の利用ごとに1500円~2500円を支払い、待ち時間をショートカットすることが可能です。DPAは2022年5月に導入されました。
1万円のパスポートで入場してDPAを1~2回利用し、さらに園内で飲食したり、グッズを買ったりすると、2万円近くの支出になる計算です。
さらこのチケットシステムには、「スタンバイパス」と呼ばれる、アトラクションの列に並ぶための無料の整理券も存在します。列に並ぶ人数を制限するためにコロナ時に導入されたもので、混雑状況によって数十分~数時間の待ち時間が発生します。
DPAやスタンバイパスは公式アプリで取得しますが、同時保有できる枚数には制限があるなど、いくらでも入手できるわけではありません。入園したゲストはアプリ上の在庫や待ち時間の変動を常に確認しながら「どのDPAを買い、無料パスをいつ取るか」という複雑な判断を繰り返すことになります。滞在時間を無駄にしないために、パズルのようなリソース管理を求められる構造となっているのです。









