その事実について、本人が、「そうなんです。すみません。ここ最近少し遅刻が続いていて」などと認めれば、話を次に進めることができるでしょう。
問題の在処を明らかにする
4ステップの実行機能モデル
次のステップでは、「なぜ遅刻や締め切りが遅れ、残業せざるを得ないほど時間がかかっているのか」について本人の現状を確認していきます。
このときに、「なんで遅刻してしまうのか」と尋ねると、多くの部下は責められていると捉え、「すみません。気をつけます!」と反省モードになって、それ以上話は前に進まなくなってしまいます。
結局、実行機能のどこがうまく働いていないのかわからないのです。原因がわからないので、対策も「気をつける」といった精神論のみで、曖昧です。仮に気を引き締めて遅刻が直ったとしても、一時的なものになるでしょう。
ここで活躍するのが、4ステップの実行機能モデル(ゼラゾら、1997)です。私はゼラゾら(1997)のモデルを簡略化した4ステップを用いています。
ゼラゾら(1997)の研究では、表象、計画、実行、評価の4ステップから構成される実行機能モデルでしたが、「評価」のステップは、時間管理の調査を行ったところ、最も多い悩みは「先延ばし」であったという結果を踏まえて、「とりかかり」→「計画立て(表象を含む)」→「進捗気にして」→「脱線防止」の4ステップに改変しました。
このステップを下の図表に示し、どこでつまずいているの?と尋ねることで、部下にも「どうやら感情的に反省の色を示せというのとは違う面談なんだな。もっと具体的な対策を求められているんだな」と伝わるでしょう。
同書より転載 拡大画像表示







