これは日本も同じです。ロシアから、天然ガスが輸入できなくなってしまったので、結果的に国内の天然ガスが不足し(※現在はサハリン2からLNGの調達あり)、エネルギー価格がどんどん上がってしまいました。エネルギー価格が上がれば、電気代やガス代も当然上がります。2023年の初頭は電気代が急激に上がった!というニュースも多かったですよね。そして今も光熱費は高いままです。

 それに電気やガスは、ものを作る際にも使われますよね。例えば、野菜を作るにしても電気が必要でしょう。サービスを提供する場合も電気やガスが使われます。他にも、飲食店やスーパーだって照明をつけるから、電気代がかかります。

 電気代が上がると、それをカバーするために商品やサービスの値段を上げることになります。そうしないとお店や会社がつぶれてしまいますからね。これを「コストプッシュ型インフレ」といいます。これは、経済が拡大していく時の「好ましいインフレ」とは全く違う形です。つまり、好ましくないインフレが起きてしまったわけです。

消費マインドが落ち込むと
負の循環に拍車がかかる

 インフレが起きても給料が同じように上がれば、実質的には購買力が維持されるので、ものを買う気持ちはなくならないでしょう。でも現代の日本では、給料が全く上がっていません。

 給料を上げるには経済を活発にして、企業が儲かる流れを作る必要があります。しかし実際は、ものの値段が高くなるだけで給料が上がらないので、ものをあまり買わなくなりますよね。そうなると企業が儲けづらくなり、従業員の給料を上げることができない……という堂々巡りが起きてしまっているのです。

 もちろん、生活に必要な食品や日用品は買う必要があるので、最優先で買いますよね。でも給料が上がらないと、それ以外のちょっとした贅沢品は後回しになってしまいます。

 ただ、必要最低限のものを買うにしても、生活のインフラを支えるエネルギー価格自体が高止まりしているので、物価は高いまま。むしろどんどん上がっているので、しばらくは生活が苦しいなと思う場面も出てくるのかなと思います。