企業型確定拠出年金(企業型DC)は1000人を超える企業では、ほぼ導入されていて、その加入者は、2025年3月末時点で約860万人を超えています。民間企業に勤める会社員のおよそ4人に1人が加入しています。
そして、その運用状況が素晴らしく、この数年定年を迎えて受け取っている方々は「ホクホク」の状態なのです。
制度開始当初の2000年頃には、「社員に年金資産の運用ができるのか」という懸念の声が、労働組合だけでなく経営者側からも上がっていました。しかし専門誌『年金情報』などによると、加入者の平均利回りは約6%、10%以上の利回りを上げている人も2~3割存在すると報告されています。
年利6%であれば、定額積立の場合、約21年で資産は倍になります。掛金額が企業型DCでは、勤続年数や役職など会社への貢献度に応じて増える設計が一般的であり、積立当初の掛金は大きくありません。
その点を割り引いて考えても、過去20年ほど同じ会社で企業型DCを続けてきた方であれば、会社拠出額の1.5倍程度に老後資産が増えている可能性が高いと思います。物価上昇によって、引退後の家計支出が増えそうですが、その圧迫を和らげる存在として、非常に心強い制度といえるでしょう。
マッチング拠出の制約が一部撤廃
メリットがある人とは?
そして、この企業型DCについて、4月から「マッチング拠出」に関する「会社掛金額以下」という制約が撤廃されます。マッチング拠出とは、会社掛金に上乗せして本人が掛金を拠出できる仕組みです。勤務先にこの制度がある場合は、インフレ対応を強化する意味でも、ぜひ活用をご検討いただきたいところです。
【今回の制度改正でメリットを受ける人】
勤務先の企業型DCにマッチング拠出制度があり、会社掛金額以下しか拠出できないという制約により、十分に積み立てができなかった人
【4月1日以降の法令上の限度額】
5.5万円 - 「会社掛金」-「他制度掛金相当額」
「会社掛金」は、企業型DCの加入者サイトなどで確認できます。
「他制度掛金相当額」は厚生年金基金や確定給付企業年金の一人当たり掛金に相当するもので、会社や基金からのお知らせ・サイトのほか、企業型DC加入者サイトでも確認できます。これらの制度がお勤め先にない場合は、差し引く必要はありません。







