ヒナタさんは上司から「会議のためにコーヒーを50名分用意してほしい」と依頼されました。

 仕事の指示を受ける時は、業務内容に関するすべての質問を済ませて、受け終わる頃には、仕事の完成形が見えている状態を目指します。これまでのヒナタさんは、上司からの指示を聞いてメモを取っていても、わからないことを質問しませんでした。

・コーヒーカップはどこにあるのか
・大量のコーヒーを入れておく容器はあるのか
・予算はいくらなのか

 確認するべきことはいくつもあるのです。

いままでどおりに給湯室で
用意をして事足りるのか?

 コーヒーを準備するのに、このような条件があったとしましょう。

・ホットコーヒー50名分。
・質にこだわる。
・予算はある程度かけていい。
・少しカジュアルな会議であるためソーサーまではいらない。
・コーヒーも大事だが、それ以上にプレゼン準備に注力してほしい。

 ヒナタさんは、給湯室のコーヒーメーカーが同時に10名分抽出できるので、5回抽出して、保温ポットにいれておき、紙コップで提供しようと考えました。上司の要件を満たしてはいます。しかし、ヒナタさんはプレゼンの準備もしなければなりません……。

 このような時には、「問題解決技法」を使います。

 これは認知行動療法の中でも代表的なテクニックです。ある問題を解決するための方法を、一旦評価せずに幅広く並べた上で選択していくというものです。

 この「一旦評価せず」という部分が肝心です。質より量でこれまでの自分の思い込みをとっぱらってどんどんアイデアを出していくのです。ブレーンストーミングとも呼ばれます。

 そうして、アイデアが出尽くした後で、それぞれのメリットやデメリットを考えながら選択したり、いくつかのアイデアを組み合わせて解決法を決定するのです。

 ヒナタさんは次のようにアイデアを書き出しました。

・となりのコンビニで買ってくる。
・同僚に手伝ってもらう。
・近くのコーヒーショップに注文する。
・家からコーヒーメーカーを持ってきて2台同時に抽出。
・Uber Eatsに配達してもらう。
・コーヒーメーカーをレンタルする。
・ケータリングサービス業者に頼む。