「ぬいぐるみをお風呂に入れる」として洗面器に溜めたお湯で洗ってあげたり、はたまたジップロックに入れて一緒に風呂に入る愛で方もあるそうで、しかしこれには「ぬい風呂」という名前はついていない。

 もし「ぬい風呂」があったならばナンセンスやシュールが好きな私などが真っ先に喜びそうな語感だが、ぬい活全般は基本的に癒しでかわいいものであるからして、そういう私のような人種を喜ばせそうな妙な要素は必要ないのである。

カフェでスイーツの横に「ぬい」を置いてパシャリ
SNS投稿で多くの反響

 ぬい活は昨日今日始まったものではなく数年前からじわ広がりしてきたもので、いくつかの企業は消費者のぬい活をサポートする企画をすでに走らせ始めている。

 ぬいぐるみ専用のベッドとガウンがついた宿泊プランを用意する東横インや、ぬいぐるみ服や服の作成キットを販売するユザワヤ(Xの公式関連アカウントではぬい服の型紙も公開)などで、現在「ぬい活」が静かながらも確固たるトレンドとなっていることがうかがえる。

 ぬい活の様子はしばしばSNSでシェアされる。いわゆる「ぬい撮り」である。カフェのテーブルの上、コーヒーカップとスイーツの横にぬいがちょこんと座って今からぬい自身が一人で、あるいは持ち主と2人で甘く至福のひと時を過ごそうかとするストーリーが連想される......といったものである。

 私のSNSの知り合いにもぬい活をしている人がいて(とても繊細な気遣いのできる明るく優しい人である)、はじめて「ぬい撮り」の画像を見た時は「こうした楽しみ方もあるのだ」と少し驚いた。

 しかしそれより驚いたのは、その投稿が多くの「いいね」を獲得していることであった。その後「ぬい活」の存在を知り、ぬい撮り投稿の好評ぶりについて得心することになる。それで、そうと知って改めてぬい撮り画像を眺めると癒しの波動のようなものが感じられたのであった。