買い物袋を持って笑顔の女性写真はイメージです Photo:PIXTA

「高い買い物をしてしまった」と後悔する人と、「いい投資だった」と納得できる人。その違いは金額そのものではなく、“定義の仕方”にあるのかもしれない。お金の使い道を自分で決めた人が見ている景色とは。※本稿は、ビジネス数学・教育家の深沢真太郎『人生をシンプルにする数学的思考 「速さ」よりも、やることを「少なく」。』(三笠書房)から一部を抜粋・編集したものです。

優秀な経営者はオフィスに
お金をかけているのか?

 物を購入するということについて、少し深めていきます。

 唐突ですが、たとえばオフィスにお金をかける経営者とオフィスにお金をかけない経営者とでは、どちらが優秀でしょうか。私の答えは「それだけでは判断できない」です。オフィスにお金をかけているからといって業績がいいとは限りませんし、その反対もしかりです。

 もし私なら、オフィスにお金をかける経営者に対して「お金をかけないと決めていること」を尋ねます。逆にオフィスにお金をかけない経営者に対しては、「お金をかけると決めていること」を尋ねます。この問いに明確に答えることができる経営者には哲学があります。優秀な人物である可能性が高いのではないでしょうか。

 何をお伝えしたいかというと、賢く合理的な生活(=経営)をする人は、お金をかけるもの(こと)とそうでないもの(こと)をはっきり決めているということです。

 はっきりさせるということは、境界線を引くことに他なりません。境界線がない世界でお金を使うとどうなるか。なんでもお金をかけずに頑張る状態になってしまうか、なんでもお金をかけてしまって不安な状態になってしまうかのいずれかです。どちらも避けたいことだと考えます。