PCGでは、既に取得済みの2つの既存ホテルをリブランディングし、フランス・アコー社のラグジュアリーブランドを冠した「斑尾高原ホテル―Mギャラリーコレクション」(2027年末再開業予定)、「ライムリゾート妙高―Mギャラリーコレクション」(再開時期未定)として展開すると発表されている。

スキー場を一体開発して
“第二のニセコ化”が進む

 シンガポール政府投資公社(GIC)の日本支社代表を務めたケン・チャン氏によると、妙高エリアに、米国のベイルやカナダのウィスラーのように、最高良質のスキー場と世界的な高級ブランドホテルを核に、高級ブランド店舗やミシュラン級のレストランやスパ施設などが連なり、世界中の富裕層を魅了する世界ブランドのスキーリゾートを創るという。

 同氏は、「観光客が東京から車で約4時間、または新幹線で約2時間かけて訪れ、スキーを楽しんだり、暖かい季節にはハイキングをしたり、子どもをサマーキャンプに送り出すような光景を思い描いている。少なくとも3つの段階を経て、高級リゾートとして一定の規模に達するには約10年、約2100億円が必要になると予想している」という(2023年10月11日『Bloomberg』)。

 また、シンガポールのソネバホールディングスは、2027年にも日本でヴィラタイプのリゾートホテルを開業する計画だという(2023年10月28日『日本経済新聞』)。妙高市でも土地を取得する計画であり、スキーを楽しむ海外富裕層を主要顧客に想定し、1泊25万円以上を見込む。

 こうしたPCGなどによる長期にわたる壮大な計画の動きを受けて、インバウンドやスキー客向けの別荘や旅館、飲食店などの買収や新設の動きも活発化しており、2025年の基準地価の住宅地の上昇率では、「妙高市大字関川」が12.1%(0.65万円/m2)の上昇となり、新潟県内では2年連続で首位となっている。

 妙高は、コロナ禍前から、既にオーストラリア人を中心にインバウンドにも人気のスキーリゾートである。図表3-4が示すように、外国人宿泊客13万4095人(2023年)のうちほぼ半数を豪州で占めている。外資系資本の相次ぐ巨額の投資と開発により、海外での認知度が更に高まることで、不動産価格の上昇も続きそうだ。

図表3-4 妙高市における国別外国人宿泊数同書より転載 拡大画像表示