また、手芸や料理など目的を持って手先を動かすこともいいという。川島教授が平均年齢66歳の男女を対象に「クロスステッチ刺しゅう」と「動画視聴」を行い、脳活動を比較すると、動画を見ている時に比べ、クロスステッチ刺しゅうをしているときの脳活動が明らかに高かった。
オンラインの会話では
共感は生まれない
川島隆太(かわしま・りゅうた)/東北大学加齢医学研究所教授。1959年千葉県生まれ。東北大学医学部卒業、同大学院医学研究科修了。スウェーデン王国カロリンスカ研究所客員研究員、東北大学加齢医学研究所助手、講師、所長を経て、現職。脳活動のしくみを研究する「脳機能イメージング」のパイオニアであり、脳機能研究の第一人者。
「人と会うのも、リアルな対面とオンラインのコミュニケーションでは明らかな差が生まれます。私たちが行った実験では、リアルな対面会話では参加者それぞれの間で共感(脳の同期、シンクロ)が生じたのに、オンラインのウェブ会話ではそれが生じませんでした」
「私たちの脳はミリ秒(1000分の1秒)単位の瞬間瞬間で全ての情報を解析しているため、オンラインでのコミュニケーションは“粗い電子的な紙芝居”にしか見えないのです」
だからビジネス上でも、誰かと会う目的が「ただの情報伝達」であればウェブ会話でいいのだが、アイデアを生み出す、相手の共感を得たいような場面ではリアルな対面会話がいいということだ。
まとめると、現代社会では「脳トレ」と「リア充」が脳を鍛える。
反対にNG習慣は――(1)スマホで検索、(2)動画視聴(倍速視聴)、そして(3)オンライン面談――なのである。タイパ追求ばかりに走らず、なるべく自身の脳を働かせる生活を送りたい。
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>>【第1回】「同じ勉強時間でもテストで約20%の差…「3年間で脳の発達がほぼ止まる」たった1つの習慣」を読む







