美術大学は人気があるけど前途多難?女子美術大・文星芸術大・横浜美術大の「エスカレーター校の裏成績表」を公開Photo:PIXTA

美術大学は総じて受験人気が高い。クリエイティブ人材の社会的ニーズが高まっているが故、学部開設による新規参入もある。美術系エスカレーター校は学校淘汰時代を生き残れるのか。連載『教育・受験 最前線』では、連載内特集『エスカレーター校 クライシス2』をお届けする。#19では、女子美術大学、文星芸術大学、横浜美術大学という美術単科大学を擁する3学校法人についてダイヤモンド編集部独自の「裏成績表」を公開する。(ダイヤモンド編集部副編集長 臼井真粧美)

美術・デザインは受験人気が高い
小さな美大も定員を満たしている

 少子化が加速し大学淘汰時代に突入する中にあっても、芸術学系統は受験人気が高い。芸術学系統は美術・デザイン、芸術理論、音楽、書道、映像、演劇、放送などで構成されており、その中でも学生数が飛び抜けて多いのが美術・デザインで、芸術理論と共に受験人気も高い。多くの小規模大学が学生を集められずに定員割れに苦しんでいるのに対し、小さな美術大学がしっかり定員を満たしていたりするのだ。

 芸術系大学の最高峰といえば国立の東京藝術大学であり、美大の「早慶」(早稲田大学、慶應義塾大学)こと私立難関に位置するのが武蔵野美術大学や多摩美術大学。いわゆる「ムサタマ」だ。これらの大学は、自前で運営する系列校を持っていない。

 大学に入る前から美術の一貫教育を行う学校といえば、女子美術大学(東京都)とその付属校がつとに有名だ。小規模な単科大学ながら、美術教育を重視したコースなどがある中学校や高校も展開してエスカレーター校を自前で運営する学校法人はこのほか、文星芸術大学(栃木県)を擁する宇都宮学園、横浜美術大学(神奈川県)を擁するトキワ松学園がある。

 美術系は受験人気が高く、クリエイティブ人材の社会的ニーズが高まっているが故、新規参入も起きている。参入組は、美的感性を求める現代の社会ニーズに応えるかたちで学問領域を広げたり工夫している。以前からある美術系エスカレーター校は前途多難なのか。

 ダイヤモンド編集部では、エスカレーター校を運営する学校法人を対象に、経営データを軸に5項目を5段階で評価した独自の「裏成績表」を作成した。美術大学を擁する学校法人の経営動向は目を引くものがあり、女子美術大学と宇都宮学園については、本特集の#3#15でもすでに触れている。

 次ページでは改めて、女子美術大、文星芸術大、横浜美術大という美術単科大学を擁する3学校法人それぞれの裏成績表を公開する。