エスカレーター校 クライシス2#3Photo:SchulteProductions/gettyimages

少子化の加速に加えて若い世代の「女子大離れ」により、女子大学を擁する女子エスカレーター校の多くが学校淘汰時代の「負け組」ポジションに陥っている。そんな中で首都圏には「勝ち組」ルートに乗った5学校法人がある。日本女子大学と昭和女子大学がそのツートップ。残りの3学校法人はどこか。連載『教育・受験 最前線』では、連載内特集『エスカレーター校 クライシス2』をお届けする。#3では、首都圏で女子エスカレーター校を運営する「勝ち組」の5学校法人を明らかにし、ダイヤモンド編集部独自の「裏成績表」を公開する。(ダイヤモンド編集部副編集長 臼井真粧美)

日本女子大学と昭和女子大学が
「勝ち組」のツートップ

 女子大学を擁する女子エスカレーター校の多くが経営赤字や学生・生徒が埋まらない定員割れを起こし、学校淘汰時代の「負け組」ポジションに陥る中、競争が激しい首都圏での「勝ち組」が鮮明になっている。

 幼稚園や小学校、中学校、高校、そして大学までを展開して一貫教育を施すエスカレーター校を少子化が加速する中で続けていくことはただでさえ難しい。その上、若い世代の「女子大離れ」が進み、女子エスカレーター校を運営する学校法人の経営は厳しさを増すばかりだ。

 ダイヤモンド編集部では、エスカレーター校を運営する学校法人を対象に、経営周りのデータを軸に5項目を5段階で評価する「裏成績表」を作成した。首都圏で女子エスカレーター校を運営する22学校法人のうち、評価項目の一つである「稼ぐ力」で評価3以上を獲得、言い換えれば黒字(2024年度経常収支差額ベース)になったのは6学校法人。残りの16学校法人は赤字だ(本特集#1『女子エスカレーター校・白百合系列で「共学化」ラッシュ!データがあぶり出す“名門の危機”』、#2『聖心・大妻・鎌倉女子は大学定員割れしていないのになぜ?赤字の首都圏女子エスカレーター15校、残酷な「裏成績表」を公開』参照)。

 裏成績表はこのほか「稼ぎの規模」「学生を集める力(大学)」「財務健全性」「財務情報の公開度」を評価しており、それらを含めて評価すると、5学校法人は「勝ち組」ルートに乗ったといえるだろう。ここで言う勝ち組とは、学校法人が運営する学校の中でも稼ぎや学生数の規模が総じて大きい「大学」を健全に運営し、女子校淘汰の中で生き残って、将来パイが縮んだ女子校ニーズを残存者利益で享受できるという意味だ。

 この勝ち組5学校法人のツートップは日本女子大学と昭和女子大学だ。日本女子大学は「女子大御三家」の一角で、昭和女子大学は非御三家から台頭した下克上組。では、残りの3学校法人はどこなのか。次ページでは黒字6学校法人それぞれの裏成績表を公開し、勝ち組の残り3学校法人を明らかにする。そこには意外な学校法人が含まれている。