毎日の人付き合いがつらい
社交不安症に要注意
知らない人を怖いと感じて、その相手をつい回避してしまいたくなるのは問題ない。しかし、その「人見知り」も一定のラインを超えると注意が必要だ。
「毎日の人付き合いが不安でつらい、という状態が続く場合は『社交不安症』かもしれません。社交不安症を診断するポイントは二つ。一つ目は、日常生活に支障が出る『機能障害』に陥っていないかという点。人見知りのために学校や仕事に行けず、不登校や引きこもりになってしまうのがこれに当たります。二つ目は、人との交流が不安という状態が6カ月以上、毎日続いているか。重要なのは、たまにつらいのではなく“毎日”という点です。例えば、1年に数回人前で発表する時だけ不安というのなら問題ないのですが、学校や職場で人としゃべる・買い物中の店員との会話・近所の人にあいさつするなど、そういった毎日の行動がすべて不安となると社交不安症の可能性があります」
学生時代や入社して間もない頃は、周りの配慮や環境の工夫によって、人見知りでも問題なく過ごせる人も多い。しかし、社会人の環境は変わってしまうもの。
「例えば技術職などで、これまではあまり人とコミュニケーションを取らなくても仕事をこなせていた人がいるとします。しかし、そういう人が、『じゃあ君も入社して数年たったし、チームリーダーをやってくれ』と言われる。そうすると、部下に指示を出したり、作ったものを率先してプレゼンしたりする機会が増えて苦痛を感じ、社交不安症に陥ってしまう。これはあくまで例えですが、こうした環境の変化がきっかけになる人もいますね」
また、社交不安症は「日常に支障をきたす」以外のリスクもはらんでいるという。
「社交不安症から、うつ病や依存症につながるリスクもあります。人前で不安になる自分はダメだと自己否定をして気持ちが落ち込み、うつ病になってしまう。あるいは、お酒を飲めば不安が紛れるからと、人と会う前に飲酒をして酔っ払うという行為を繰り返してアルコール依存症になる。そういった危険性も潜んでいるんです」







