日常の中に取り入れられる
注意トレーニングとは?
人見知りや社交不安症の対策として、まずは自身で改善を試みる方法もいくつかあるという。
「自分で自分を助ける“セルフヘルプ”という言い方もされる手法です。例えば社交不安症や対人恐怖症の改善法について分かりやすく書いたワークブックなどを活用する方法もあります。社交不安症の場合、人前に出る練習や、アイコンタクトをする練習、相手を観察する練習などをワークブックを見ながら行うのもひとつの手段です」
また、日常に取り入れられるトレーニングについても聞いてみた。
「おすすめなのは、“注意トレーニング”です。不安の強い人は、人と向かい合っていても自分自身に注意が向いていることが多い。ですので、その注意を相手に向ける練習が有効です。例えば、話し相手の髪の色や眼鏡の有無、着衣の色や形、体格などについて観察します。いきなり対面している人を観察するのが難しければ、テレビに映っている人から練習して、コンビニの店員さんなど現実の人でも練習してみる。繰り返すうちに、自分だけではなく相手にも柔軟に注意を向ける習慣が身について、下を向かずに人を見られるようになっていきます」
そうして注意を他人に向けられるようになると、あることにも気付けるようになる。
「相手を見る余裕ができると、案外まわりの人は、自分が思うほど自分に注目していないことにも気づけます。たとえば、自分が発表する立場になってみると、観衆はメモを取っていたり、別のことを考えていたりしていて、思っているほど発表者ばかりを見ているわけではありません。そう気づけると、不安は和らぎますよね」
社交不安症に有効なのは
認知行動療法
しかし、もしも先ほどの「日常生活に支障が出る」「不安が毎日6カ月以上続く」という状態になったら、すぐに専門家に相談するのも大切だ。
「社交不安症に当てはまる症状が苦しいならば、一人で抱え込まず、勇気を持って仕事を休むとか、人前でのプレゼンを代わってもらったりするのもありだと思います。お近くの精神科や心療内科、メンタルクリニックで、相談してみてください」
こうした社交不安症の悪循環を切り替えるために有効なのが、認知行動療法という治療である。







