これは、消費者が商品の購入や喫食などを検討する時に、特定のブランドを想起するきっかけのこと。歴舎氏によると、ハッピーターンは自社の他ブランドと比べてこの数がとても多いという。米菓売り場だけでなく、生活動線のあらゆる場面でブランドを想起させることで、最終的に商品の購買につなげる狙いを明確に持っているのだ。
「電車に乗ったらハッピーターンに出会った、コンビニでからあげクンとコラボしていた——そうした思い出すスイッチを数多く用意しておけば、米菓売り場にやってきた際に手に取ってもらえる機会が増えると考えています」と歴舎氏は語る。
「ハッピーターン」の名前は
発売当時の世相を反映していた
さて、ハッピーターンはどのようにして生まれたのだろうか。
1970年代、まだ塩や醤油味が主流だったせんべい市場に、女性や子どもに向けた洋風で甘い菓子のような商品として投入されたのが始まりだ。
製造方法も従来のせんべいとは異なる。網で焼いたものが主流だったのに対し、ハッピーターンは鉄板で焼かれている。味付けは、生地に味を練り込むのではなく、表面に粉末をまぶす手法を採用。
特徴的である独特の楕円形は、当時工場にあった金型をたまたま使ってみたところ、あのような形に焼き上がったのだという。キャンディーのようにフィルムの両端をねじった個包装も、食べる時に粉が手に付きやすいという特性を踏まえ、工夫された結果だ。
特徴的な個包装にも理由があった Photo by M.F.
商品名は世相を反映する。
開発当時は、第1次オイルショックの影響で景気の悪い時代だったため、「幸せ(ハッピー)がお客さまに戻って来る(ターン)」ようにと願いを込めてネーミングされた。
とはいえ、発売当初は苦戦したという。上向きのきっかけをつかんだのは、関西エリアでの浸透だった。







