「ハッピーターンの味」が
受け入れられたきっかけ

 関東ではパリッと硬いせんべいが好まれるのに対して、甘じょっぱい味付けとソフトな食感を求める関西の嗜好と合致。営業担当者が意図的に売り込んだことで西日本から徐々に売り上げを拡大していった。

 その後、2004年にはパッケージにキャラクターが登場し、狙っていたファミリー層への普及が全国的に進んだ。

 さらに大きな転機となったのが、05年に導入された「パウダーポケット製法」だ。生地の表面に溝をつけることでパウダーの付着量を安定させ、味のムラをなくす技術で、07年にはさらに凹凸ゾーンを追加した「パウダーキャッチ製法」を導入。以降もハッピーパウダーがせんべいにより馴染むような改良を繰り返している。

「昔は味がとても濃いものもあれば、薄めのものもあって、品質が安定していませんでした。こうした製法により甘じょっぱさが際立つことで、売り上げ拡大につながりました」と歴舎氏は力を込める。

 50年の歴史の中で、味付けやパッケージは少しずつアップデートされてきたが、「ハッピーターン味」としか表現しようのない、あの甘じょっぱさは変わらない。

 期間限定のフレーバーを年間6~7品ほど展開する一方で、レギュラー商品の味は一貫して守り続けている。

「何も知らない人から見れば、ハッピーターンという名前は、正直うさんくさいですよね(笑)。そもそも何味なのかも言っていないし、硬いのか柔らかいのか、丸いのか四角いのかもわからない。それでも日本でこれだけ支持されているのは、ブランドの独自性だと思います」

 もちろん、長い歴史の中では失敗もあった。2014年に発売した「マンゴー味」や、2015年の「レアチーズケーキ味」は、ハッピーターンらしくない味選定だったためか、販売は苦戦し、期待以上の数字を得られることはできなかったという。