「今後のライフイベントのタイミングが見通せない中、このまま就職してもよいのだろうか」

 Aさん自身、戸惑いや迷いを抱えつつ転職活動をする中、希望通りの条件として申し込んでいたいくつかの選考で不採用が重なりました。

 その結果、「希望は諦めて、未経験でも近所で働ける事務職で条件を優先するしかない」と、自分でも無意識のうちにキャリアの選択肢を狭めてしまっていました。

妥協の「条件探し」から
「自分の強み」を生かす挑戦へ

 模索を続けていたAさんの転機となったのは、自身の本当の強みを客観的に「再定義」したことでした。

 実は未経験から応募できる事務職は競争率の激しい狭き門。仮に採用されたとしても、事務職に求められるサポート業務と、Aさんが得意とする「自ら情報発信できるクリエイティブ力」では役割が異なり、せっかくの強みを生かしきれない懸念があったのです。

 Aさんの本質的な強みはドローン国家資格やCAD技術、動画制作に象徴される「企業の魅力をデジタルで発信するクリエイティブ推進力」と、周囲と信頼関係を築ける魅力的な「人間性」でした。これからのAさんにとって本当に必要なのは、新しいライフプランを守りつつも彼女自身が輝ける「オンリーワンのポジション」を見つけることでした。

 迷いながら転職活動を続けていたAさんですが、キャリアアドバイザーとの度重なる対話を通じて「ライフプランを大切にしながらも自分の望むキャリアに挑戦していい」「自分にも輝ける場所がある」という前向きなマインドが醸成されたことで、転職活動の軸が「妥協」から「挑戦」に変化しました。

 離職中であることについても「早期入社可能」という強みに捉え直し、独自の希少性を言語化した上で選考に挑みました。

 その結果、応募した7社すべての書類選考を通過。3社の面接を経て、グローバルシェアの高い精密機器メーカーから社内広報職での内定を獲得したのです。自身の経験や強みを生かせる環境にチャレンジする機会を手に入れたAさんは、「一人では無理でした」と晴れやかな笑顔を見せました。