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未経験職種への転職の不安。同時並行で複数社の転職活動を進めるにはどうしたら良いのか。そんな2つの転職に関する悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。今回は事例を基に、複数社への転職活動を同時並行で進めるためのポイントと未経験職種への転職をする際の留意点を解説します。(文/小原 遥香 リクルートエージェント キャリアアドバイザー)
崩壊した教育体制と家族の危機
「もう限界だ」と叫んでいたあの日
IT企業で、ITシステムのサポートエンジニアの仕事をしていたAさんは、まさに「板挟み」の状況にありました。入社して間もなく、期待に胸を膨らませていたAさんを待っていたのは、想定外の事態でした。
他拠点の営業所が突如閉鎖され、社内の人的リソースは一気に枯渇。本来、新人を導くべき教育体制は音を立てて崩れ去りました。
「背中を見て覚えろ」と言えば聞こえはいいですが、実際はフォローも皆無のまま、過酷な現場へと駆り出される日々。会社の将来に拭い切れない不安を抱きながら、Aさんは疲弊していきました。
さらに家庭の状況も変化。子育て中の妻の体調不良が重なり、サポートが必要な状況になりました。
仕事は代わりがいるけれど、
家族にとっての自分は一人しかいない
そこでAさんは、仕事を辞める決断をしました。キャリアの断絶を恐れる気持ちがなかったわけではありません。しかし、愛する家族の健康と生活を最優先とするために、Aさんは潔く退職の道を選んだのです。
「仕事は代わりがいるけれど、家族にとっての自分は一人しかいない」
その後、約半年間。Aさんは一切の仕事を離れ、育児と妻のサポートに専念しました。この「空白期間」は、世間一般から見ればリスクに見えるかもしれません。
しかし、Aさんにとっては自分にとって本当に大切なものを見つめ直す、必要な「充電」期間だったのです。







