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一般的に、投資用不動産の購入を検討するならば、高い利回りを追い、資金があるなら無理に借り入れはせず、ある程度値上がりしたら売却して利益を確定する――そうした発想が広く知られている。その考え方自体は誤っていない。だが、富裕層が不動産投資を考える場合、その判断基準は大きく違ってくる。連載『富裕層必見!資産防衛&節税術』の第34回では、その代表的な五つの違いを紹介する。(有栖川アセットコンサルティング代表 鈴木子音)
富裕層の不動産投資は
資産を増やすことが目的ではない
不動産投資について相談を受けていると、「鈴木さんのお話は、一般的な不動産投資の本やインターネットでいわれていることと、ずいぶん違いますね」と驚かれることがあります。
例えば、「資金が潤沢にあっても借り入れは活用した方がいい」「利回りより立地を重視する」「値上がりしても簡単には売却しない」といった考え方に対する反応です。
一般的には、投資用不動産であれば高い利回りを追い、資金があるなら無理に借り入れはせず、ある程度値上がりしたら売却して利益を確定する――そうした発想が広く知られています。もちろん、それ自体が誤っているわけではありません。一般論であれば、合理的で自然な考え方だといえます。
ただ、富裕層の不動産投資を実務の現場で見ていると、判断基準は大きく変わります。
そもそも、不動産投資に万人共通の正解はありません。資産規模や資産背景、さらに不動産にどのような役割を担わせるのかによって、最適な答えが変わるからです。
とりわけ富裕層にとって、不動産は単に資産を増やすための投資対象ではありません。築き上げた資産を守り、将来は次の世代へ円滑に承継していくための基盤でもあります。そう考えると、不動産に求める役割も一般的な投資とは自然に異なってきます。
資産を築く段階と、築いた資産を守る段階とでは、不動産の意味合いそのものが異なります。結果として、借り入れ、物件選び、売却といった判断基準も、一般論とは“逆転”していくのです。
そこで次ページでは、その代表的な違いを五つに整理してご紹介したいと思います。







