富裕層必見! 資産防衛&節税術Photo:PIXTA

富裕層ならば避けたくても避けられないテーマが相続税だ。相続税を対象とした税務調査の件数こそ少ないものの、一度その対象になれば8割以上の高確率で追徴課税が行われる。なぜここまで調査の精度が高いのか、そして追徴課税を避けるにはどうしたらいいのか。連載『富裕層必見!資産防衛&節税術』の第33回では、税務調査に詳しい税理士が「対策」までを含めて解説する。(税理士 吉澤 大)

税務調査対象となる相続税案件は例外的も
調査対象になれば8割以上が追徴課税

 相続税問題は、富裕層にとって関心の高い話題の一つだろう。とはいえ、相続税の申告をすれば、必ず税務調査が来るわけではない。

 実は、課税対象となる遺産(課税価格)が2億円程度までであれば、実地調査の対象となる確率はかなり低く、むしろ調査が来る方が例外的である。課税価格が7億円を超えるような富裕層の相続であっても、実地調査が行われるのは4割弱にとどまるのが実態だ。※1

 ところが、ひとたび相続税で税務調査の対象となってしまうと、事態は一気に深刻化する。というのも、上記の課税価格の階層を問わず実地調査が入った案件の80%以上において何らかの修正申告が求められ、追徴課税がされるという現実があるからだ。この数字は、法人税や所得税といった他の税目と比較しても相対的に高い。

 ではなぜ、相続税でこれほど高い割合で追徴課税が生じるのか。次ページでは、その理由について税務調査の現場事情をひもときながら、詳細に解説していこう。そして、万が一にも税務調査に入られることがないようにする対策も併せて伝授する。