『風、薫る』第98回より 写真提供:NHK
取材時、「明日で僕の撮影が終わるんです」と感慨無量な様子だった甲斐翔真さん。はじめて出演した朝ドラこと連続テレビ小説『風、薫る』(NHK)で、主人公の相手役という、ある意味、主人公の次に光栄な役を託された。そのミッション終了直前、格別な思いが去来したことだろう。
『風、薫る』の主人公のひとり・直美(上坂樹里)は日本で最初のトレインドナースとして困っている患者さんたちに手を差し伸べる。そんな主人公の理解者であり、軍人として国のために働きながら、料理もして妻を支える理想的な夫・小川吾郎を演じた甲斐さん。朝ドラ経験は自身のキャリア形成に大きな影響をもたらしたそうだ。(聞き手・構成/ライター 木俣 冬)
「泣いていました」
現役看護師である、母の反応
――朝ドラ初出演。出演発表のコメントで、ご自身のお母様も看護の仕事をしていらっしゃるというお話をされていました。出演が決まったときに、お母様の反応はいかがでしたか。
泣いていました。
母は3人の子育てが終わってから看護学校に通い、国家資格を取って、この2年ぐらいで看護師になりました。それだけ看護に対して強い思いがあると思うので、看護をテーマにしたドラマに僕が出ることはうれしかったと思います。
しかも、本当に偶然ですが、母も訪問看護をやっているんです。まさか自分の息子が、自分の人生にほぼ等しい作品に携わるようになるとは、僕には想像できないほど、ものすごく大きなことなのだろうと感じました。
――朝ドラの視聴者は幅が広く、これまでの甲斐さんのことをご存じなかった方がご覧になることも多いかと思います。反響やこれまでと違ったリアクションはありましたか。
朝ドラは全国放送ですし、日本の皆さんとつながれたような感覚もあります。僕の祖母と同じくらいの世代の方からSNSに、とても可愛らしい絵文字を使ったメッセージをいただいたりします。文面からしてたぶんいままで僕のことを知らなかったような方々だと思うんです。
僕はおばあちゃん子だったのもありますし、頑張ってSNSを駆使して伝えてくださったのだろうなと感じ、うれしい気持ちでいっぱいです。







