いま、吉沢さんが考える“40代・50代の生き方”
青春期のみずみずしさや、人間味あふれるリアルな感情を芝居に投影してきた吉沢さんも、2年後には50代という新たなステージを迎える。この先、ひとりの男性として、成熟した表現者として、どういう姿勢で俳優業に向き合っていくのだろう?
吉沢 殺陣の稽古でも、行く末のことを師匠から言われます。「今後のためには“いまのいま”をしっかり捉えなさい」と。年齢を重ねると、当然、体力や代謝が落ちてくるので、「運動をしなければ」と考える人も多いですが、なかなかできなかったり、勉強や習得しなければいけない課題がありながらも、つい疎かにしてしまったり……。しかし、そうした状況で、やるべきことを後回しにしない姿勢が「いまを捉えること」につながるのだと思います。「重い腰を上げて、目の前のものに着手したけど、精神的にも肉体的にもキツい」――やり始めの時期はそう感じるでしょう。キツさがゼロにならなくても、やがて、「できないこともないか」と思えてくるはず。そう考えて、僕は“いまのいま”を捉えていきます。
10代で鮮烈なデビューを果たし、20代では過剰なアウトプットに対する焦燥から、一度は歩みを止めた吉沢さん。その後、多くの仕事を経て、いまは、演じることの本質を見出し、確固たる軸を持ちながら円熟の50代に向かっている。
吉沢 40代・50代は、立場的にも自分のことを二の次にしてしまいがちな年代です。けれど、人生を楽しみ、輝いていれば、その背中を見た子どもや若い人が「年をとるのも悪くない」と感じてくれるかもしれない。40代・50代になって、新たな職種にチャレンジしたり、若い頃にはできなかったジャンルに飛び込んだりする方もいます。SNSで他人の行動を知り、奮起するパワーを得られればいいですが、他人と比べて、自分の価値を低く感じてしまうこともあるでしょう。そうしたときでも、後ろ向きにならず、自分の目標や夢に向けて、「やりたいことをやろう!」と考えたいですね。人生の最期に「あれをやっておけばよかった」と後悔しないように。40代・50代の人は、それにプラスアルファで“働くこと”が付随しているほうが、より豊かな人生になるのでは? これまで、周りのために十分頑張ってきたからこそ、これからは、良い意味で自分本位になっていい。自分がどう生きたいかを一番に考え、挑戦していく――そんなスタイルもありだと思います。










