「若い人たちは、斬新な発想と情熱を持っている」
半年間の語学留学を終えて帰国した吉沢さんは、心機一転、新たな芸能プロダクションに籍を置き、映画作品で俳優復帰を果たした。再スタートの現場で実感したのは、“演じることの喜び”だったという。以降、キャリアを重ねながら40代後半を迎えた現在は、夫役や父親役などで、厚みのある演技を披露している。多くのスタッフやキャストに囲まれて作品をつくり上げる俳優業において、吉沢さんが対人関係で思うことは?
吉沢 誰かと会話をしているときに、「ご縁がありますね」と何気なく口にすることが多いですが、最近、特に、「縁というものは自分が思っている以上に大きな力を持っている」と感じます。
たとえば、誰かとの出会いに運命的なものを感じても、いつの間にか疎遠になってしまうこともありますよね。しかし、やりとりが減ってしまっても、“縁があった”という事実に変わりはありません。直接会えなくても、その人の存在を意識し、縁を想うことが大切だと、僕は思います。
人と人の出会いやつながりを大切に慈しみながら、作品を通して、幅広い世代と対話を続ける吉沢さん。さまざまな現場を経験しつつ、昨今の若手世代の姿勢に温かなまなざしを向けている。
吉沢 キャリアを積んだ人は経験が豊富なので、仕事で起こり得ることを予測しやすいでしょう。その一方で、若い人たちはキャリアこそ浅いものの、斬新な発想と情熱を持っています。経験よりも情熱が素晴らしいものを生み出す瞬間があるので、僕は敬意をもって若い人たちと接し、学びを得ています。僕が社会に出たばかりの頃の先輩たちは、「俺がやるんだ!」という情熱を前面に出すタイプが多い印象でした。しかし、最近の若い人たちはそうではなく、意思を内側に秘めていて、何らかのきっかけでふっと表に出してくることが多い。「そんなことを考えていたんだ!」と、彼、彼女たちの発想に僕が驚くことも少なくありません。








