今後は代替輸送手段への円滑な移行を進め、安定的かつ持続的な輸送サービスの提供につなげていく。特に半導体・自動車などの工業製品や農水産品の需要増加が見込まれる九州、北海道エリアでは、国が国際航空物流拠点としての機能強化を推進する北九州空港や新千歳空港を中心に、ベリースペースなどを活用することで、これまでの輸送品質と利便性の維持に努める。
2026年3月期決算では
JALは増収、ANAは減収
JALとANAホールディングス(本社・東京都港区、芝田浩二社長)の2026年3月期決算は、貨物事業において両社ともアジア~北米間向け貨物に注力し、JALは高単価貨物の獲得を強化したことで増収を確保した一方、ANAは自動車関連やEC需要の不調で減収した。
JALのフルサービスキャリア貨物郵便収入は1896億円(前期比16.3%増)。国際貨物では、自社貨物機に加え、カリッタ航空の大型貨物機を活用した米国線の定期貨物便の運航により、アジア~北米間の需要獲得に注力した。
また、医薬品やAI・EV関連部品などの高単価貨物の獲得を強化した結果、物量・単価ともに前年を大きく上回った。国内貨物も、新規需要獲得に向けた保安検査代行などの新サービスや荷主へのセミナーを実施したほか、ヤマトホールディングスの貨物専用機の運航便数を増やしたことなどから収入増となった。
ANAの貨物収入は、ANAブランドが1841億円(1.7%減)の減収で、国際線貨物輸送重量は72万6000t(3.2%増)と増加した。アジア発北米向け貨物の取り込みを強化したことなどから輸送重量は前期を上回ったものの、自動車関連やECの需要の減退などが影響し減収した。
一方、昨年8月にグループ入りした日本貨物航空(NCA)は、貨物収入1089億円、貨物輸送重量は31万3000万tだった。
なお、JALの連結決算(国際会計基準)は売上高が2兆125億1500万円(9.1%増)、純利益が1376億400万円(28.6%増)の増収2ケタ増益。27年3月期連結業績予想は、売上高が2兆950億円(前期比4.1%増)、純利益が1100億円(20.1%減)の増収2ケタ減益を見込む。
ANAの連結決算は売上高が2兆5392億3300万円(12.3%増)、純利益が1690億7500万円(10.5%増)の2ケタ増収増益。27年3月期連結業績予想は、売上高が2兆7700億円(9.1%増)の増収を計画するものの、純利益は960億円(43.2%減)の大幅減益の見通し。







