長崎県壱岐市の勝本町漁協でのクロマグロ出荷準備の様子(2026年7月撮影) Photo by Hiroshi Kashihara
高級魚が家畜の餌になる
日本人の感覚からすれば異様な話
現在の国・地域別の配分は、2002~2004年の歴史的漁獲実績を基礎としている。日本は大型魚8421トンという圧倒的シェアを持つ一方、韓国は501トンに過ぎない。
今年の長崎会合で韓国は、済州島周辺でも確認される卵・仔魚の存在や沿岸への巨大クロマグロ大量来遊など資源分布の変化を挙げ、「20年前の地図で今の海を管理するべきではない」と主張した。
海の環境が変わった以上、配分も見直すべきだという論理である。主張が聞き入れられない場合には、領海内でのクロマグロ漁獲を韓国が主権に基づき管理する考えもちらつかせ、駆け引きしている。
共同議長を務める日本や米国が今なお「資源を守る」ことを出発点にしているのに対し、韓国は「回復した資源をどう利用するか」という段階へ議論を進めようとしているのだ。
長崎会合で、日本は、韓国の定置網に前年大量入網したクロマグロが家畜飼料として処理されたという報道について質問した。韓国はすかさず飼料化した約181トンの廃棄魚もきちんと漁獲量に計上していると説明した。
クロマグロはかつて「海のダイヤ」とも呼ばれた高級魚である。その魚が家畜の餌になる。日本人の感覚からすれば異様な話だ。
一方、日本には、監視の目が届かないのをいいことに、死んだクロマグロであっても「放流」と称して海に捨てている漁業者がいる。ヤミ漁獲、ヤミ出荷も過去に各地で問題になった。獲れ過ぎることによる問題を解消するには、日本も韓国以上に知恵を絞って対策を講じなければならないだろう。







