
相次ぐ不祥事によりセールスの根幹が揺らぎ、業界全体が大きな改革を迫られている保険業界。加えて、保険営業はベテランやプロのイメージも強く、若手にはハードルが高い印象もある。そうした中で注目したいのが、若手を中心に新たな手法を展開する、日本生命保険グループはなさく生命保険の取り組みだ。他社が簡単にまねできない同社の強みは、徹底した社員教育と長年培った対面営業のノウハウ、そして「テクノロジー」の融合にある。果たしてその躍進の秘訣はどこにあるのか。そこで連載『ダイヤモンド保険ラボ』の本稿では、同社の先進的な取り組みを紹介する。(保険ジャーナリスト 森田直子、編集協力 中﨑章夫)
声優や歌手も活躍中!
はなさくが仕掛ける非対面営業の最前線
「テクノロジー×人」融合の非対面営業モデル
2拠点体制で本格始動、声優や歌手など多様な人材を登用
日本生命保険グループのはなさく生命保険では、2025年8月より「CRMセンター」での営業を開始し、現在は六本木センター(約30人)と東池袋センター(約20人)の2拠点体制で、新たな保険営業の態勢を構築しつつある。
その主な手法とは、生成AIなどのテクノロジーを駆使し、電話・LINEに加えてオンラインのアバター面談による営業体制など、「テクノロジー×人間力」を生かした顧客対応にある。顧客満足度の向上に加え、若手を中心とするスタッフにとっても働きやすい職場環境を提供しているのが特徴だ。
同社ではCRMセンターのオペレーターを「サポーター」と称し、厳正な選抜基準を経て採用され、教育チームによる研修を受けた若手中心のスタッフで構成されている。特に注目したいのは、活躍しているメンバーの中に、現役の声優や歌手、接客サービス業経験者などの若手が多数在籍しており、顧客目線に立った丁寧な対応を行っている点だ。また顧客対応面では、定期的に架電する「なじみ化コール」や、顧客からの指名を評価する「指名入電」など独自の制度を取り入れている。
今回、筆者は六本木CRMセンター(25年10月開設)を訪問し、CRM推進部の大寄昭生氏から直接説明を伺うとともに業務の現場を見学させてもらった。そこで次ページでは、同社が構築した成約後の架電でコンタクト率70%を実現し、アバターを活用したデジタルと人を融合した独自の仕組みとはどのようなものか。その具体的な初期サポートの流れと、検証を進める現場の取り組みに迫る。







