[激変]生保・損保・代理店 保険大国の限界#7Photo:metamorworks/gettyimages

ソニー生命保険、プルデンシャル生命保険、日本生命保険を経て乗り合い代理店に転職した元営業外務員は、なぜ大手の看板を捨てたのか。特集『[激変]生保・損保・代理店 保険大国の限界』(全22回)の#7では、今だからこそ分かる古巣の強みや弱み、自社系列商品のみを販売する体制の限界について、元営業外務員3人が座談会で赤裸々に語った。(聞き手/ダイヤモンド編集部 藤田章夫、片田江康男)

成績優秀な保険外務員の移籍が止まらない!
一社専属から訪問販売型の乗り合い代理店へ

 ここ数年、生命保険会社に所属する保険外務員が、乗り合い代理店に移籍するケースが相次いでいる。

 生保会社に属する保険外務員は、自社の商品しか取り扱えないため、「一社専属」と呼ばれている。一方、乗り合い代理店は、大手であれば30社を超える生保会社の商品を取り扱っており、顧客は複数の生保商品を比較しながら選べる。

 そして乗り合い代理店には、「ほけんの窓口」のように、商店街やショッピングモール内に保険ショップを構え、顧客が自ら来店するショップ型と、保険外務員が顧客を訪問する訪問販売型の大きく二つある。移籍先として多いのは、移籍前の形態と同じ後者の訪問販売型だ。

 ではなぜ、一社専属の保険外務員が、訪問販売型の乗り合い代理店へと移籍するケースが後を絶たないのか。そこで今回、ソニー生命保険とプルデンシャル生命保険、日本生命保険を辞め、訪問販売型の乗り合い代理店に移籍した3人に集まってもらった。

 次ページでは、3人が古巣を見限ったそれぞれの理由や前職で抱えていた葛藤・悩み、そして移籍後の営業活動や報酬などについて赤裸々に語ってもらう。

マネジャーで年収1200万円超
元保険外務員が明かす古巣の裏事情

――まずは、皆さんの経歴をお教えください。

田中 ソニー生命保険に入社してから1年半程度、ライフプランナーとして個人のお客さまを中心に営業しましたが、2年目からは営業所長になり、合計10年間務めた後に卒業しました。

加藤 私は新卒で入った大手不動産会社で営業をしていましたが、その頃から早く独立したいと思っていました。20代の半ばに、プルデンシャル生命の方に声を掛けられ、「独立するならお金に詳しくないといけない。仕事を通してたくさんの経営者に会える」という話を聞きました。いわゆるスカウトです。

 当初は2年間だけのつもりでしたが、プルデンシャル生命にお世話になることにしました。結局10年ほど在籍することになりましたね。

五十嵐 私は、日本生命の営業職員として働いていました。一度、保険業界を離れたのですが、再び働くようになり、通算で6年ほど営業職員として働いた後、昨年秋に乗り合い代理店に移籍しました。