上司に意見や提案を伝えたい。でも、「出しゃばっていると思われないか」「気を悪くさせないか」と考えて、つい飲み込んでしまう。そんな経験はないだろうか。実は、言いたいことをうまく伝えるには、勇気よりも「伝え方」が大切だ。では、相手を不快にさせず、本音を伝えるにはどうすればいいのか。話題の書『仕事・人間関係で損する人、得する人』(伊庭正康)より一部抜粋・再編集して紹介する。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局)

上司に意見したいとき、賢い部下はどう伝える?Photo: Adobe Stock

「遠慮して意見を言わない人」は、どう評価される?

「こんなことを言うと、場違いかな」
「相手は忙しそうだから、やめておこう」

たしかに、でしゃばらない姿勢は大切です。

しかし、必要な場面での遠慮は、往々にして“損する判断”につながります。

実際に、何も言わず、何も動かず「遠慮したことで評価が上がった人」を私はほとんど見たことがありません。

それにもかかわらず、「気を使ってしまい、何も言わない」は多くの人がやってしまっている行動でもあるのです。

上司に意見できないのは、「性格」ではなく「恐れ」

ニューヨーク大学のフランシス・J・ミリケンらの研究によると、職場の従業員の85%が「重要だと感じながらも、上司に伝えられなかった経験がある」と答えています。

そして、その最大の理由は「悪く思われたくない」という恐れとのことです。

つまり、遠慮の正体は、多くの場合「性格」ではなく「恐れ」なのです。

さらにこの研究では、職場で正当な懸念を表明できない職場では、組織にも個人にも悪影響が及びやすい、とも指摘しています。

「言えないことを言えないストレス」は「燃え尽き症候群」につながる

また、別の研究では、「言いたいことを言えないストレス」が、バーンアウト(燃え尽き症候群)につながるという結果も明らかになっています。

「言いたいのに言えない」。この対策は、恐れを克服することではありません。

コミュニケーションの“型”を身につければ、誰でも改善できます。