なぜなら、住宅ローンがまだ残っていたり、子どもが大学生で仕送りが必要だったりする人もいます。さらには、親の介護でお金がかかるといった人もいます。

 投資をすれば、儲かるかもしれませんが、損をすることもあります。

 損をしても、20代、30代ならバリバリ働いて取り戻すことができるかもしれませんが、50代になると会社員なら役職定年で給料が下がり、会社以外でバイトで稼ごうと思っても、体力的に難しくなる。損を取り戻しにくいのです。

50代で投資を始めるなら
「余剰資金」が大前提

 もちろん、50代で投資をしてもいい人もいます。それは、住宅ローンなどの借金や子どもの教育費に目処がつき、なおかつ年収の1年分の貯蓄がある人。

 年収の1年分の貯蓄があれば、たとえ会社が倒産しても、失業保険と合わせて2年間は食いつなぐことができるからです。

 その上で投資するなら、それは余剰資金ということですからいいでしょう。

 本来投資は、本当に好きな人や、やりたい人、自信のある人だけがやればいいものなのです。

 例えば、ずっと金融機関に勤めていて慣れているとか、会社で経営戦略を担当していていつも日経新聞を読んでいるというような人は、きっと周りに言われなくてもやりますし、すでにやっているでしょう。

 それに対して、今まで投資とは無縁で、毎月決まった日に、決まった金額の給料を受け取る給料生活を長年続けてきた人は、リスクに対する感覚が鈍くなっているケースが多いのです。

 一方で、自営業などで、従業員の給料を払えるかどうかという厳しい局面に何度も立たされてきた人は、リスク感覚が鋭くなっているケースが多い。

 そうした人にとって、投資はその経験の延長線上にあるものなのですが、今まで投資など考えたこともなくずっと給料をもらい続け、その範囲内で生活してきた人は、まずリスクというものについての感覚を磨くことから始めましょう。

 新しいことに挑戦して経験してみること自体は素晴らしいと思います。