FRBウォーシュ議長Photo:AFP=JIJI

米FRB(米連邦準備制度理事会)の利上げや原油高、日米の長期金利上昇が重しとなり、8~9月の日本株はレンジ相場が続いた。しかし、企業業績の拡大を背景に、年末に向けて上昇基調を取り戻すと予想する。過去の米利上げ局面から株高が続く条件を検証するとともに、今後の相場を左右する決算の注目点を分析。AI関連株と金融・バリュー株を組み合わせた投資戦略を提案する。(UBS SuMi TRUSTウェルス・マネジメント ジャパン・エクイティ ストラテジスト 小林千紗)

金利上昇の逆風を乗り越え
日本株は年末に向けて上昇へ

 日本株は、8~9月のレンジ相場(TOPIX(東証株価指数)は4000~4200、日経平均株価は6万2000~7万円)を上抜け、年末に向けて上昇すると考える。

 6月高値以降の日本株市場では、AI・半導体関連株の過熱感に対する調整に加え、原油価格上昇や日米金利上昇が株価の重しとなった。直近ではフランスの金利急騰が新たな懸念材料として加わった。長期金利上昇の収束はなお見通しづらく、不確実性は残る。

 しかし、市場はFRB(米連邦準備制度理事会)による利上げ開始を大きな混乱なく消化しており、今後12カ月で2~3回の利上げサイクルの大部分をすでに織り込みつつある。

 株式市場にとって重要なのは、金利・経済成長・企業業績の組み合わせである。金融環境が引き締め的であっても、企業業績が堅調であれば株価は上昇可能だと考える。

 次ページでは、過去の利上げ局面を振り返り、株価動向を検証する。加えて、取るべき投資戦略を提案する。