外市場で急伸後、1ドル=160円台に上げ幅を縮小した円相場を示すモニター=7月31日 Photo:JIJI
ドル円相場が1ドル=155円を突破して円高方向に進み、日本株への影響が警戒されている。ただし、150~155円程度なら企業業績への影響は限定的だ。むしろ警戒すべきなのは円高の「水準」よりも「スピード」である。過去の円高局面を検証し、日本株の下落リスクと反発の条件を探る。(UBS SuMi TRUSTウェルス・マネジメント ジャパン・エクイティ ストラテジスト 小林千紗)
円高・米金利上昇の逆風でも日本株は底堅い
155円割れを過度に警戒する必要はない
ドル円は心理的な節目である1ドル=155円を下回り、2026年1月以来の円高水準まで上昇した。しかし、景気悪化を伴うような事態にならない限り、現在の為替水準が日本企業業績や日本株に与える影響は限定的と考える。
足元では米金利上昇と円高が同時進行している。日本株にとって、米金利上昇はバリュエーションの下押し要因であり、円高は将来業績への逆風として意識される(図表1参照)。そのため8月以降、TOPIX(東証株価指数)は4000~4200ポイント、日経平均は6万3000~6万7000円のレンジ相場が続いている。
次ページでは、今後のドル円相場動向が日本株へ与える影響を分析する。








